5 | 12件 | ||
4 | 7件 | ||
3 | 6件 | ||
2 | 2件 | ||
1 | 4件 | ||
合計 | 31件 |
後ろの先輩警官(村上さん?)は、上っ面な人のように見えました。聞かれなかったから証言(自分から行動)することはなかったということなのでしょうか???
第一夜 「万灯」
米澤穂信の原作は、確か「このミス」で1位になったときに買って読んだのですが、読んだミステリーを片っぱしから忘れてしまう方なので、細部までよく覚えていないのを幸いに(笑)ドラマ観てみました。案の定、この「万灯」は全く記憶にない!
。
ミステリーというより、ホラーのような趣でしたが、東南アジアロケの臨場感と、映像の素晴らしさが一番印象的。
デジタルカメラの時代なのに、まるで粒子を粗くしたフィルムのような映像が素晴らしかった。
西島秀俊の台詞に「この国に灯りをともしたい」というのが繰り返し出てきますが、その「灯り」が映像でもキーポイントになっていたようで、色々な「灯り」を見せてくれて、ライティングの美しさも際立っていたと思いました。
酷暑の夏、冷房に頼りっきりでテレビつけて、PC触って・・エネルギー問題の難しさを考え込んでしまったちょっと社会派のドラマでした。
コレラ菌感染経路の件、たしかに。
赴任地で感染していたという言い訳は成り立ちますね。
ちなみに最初のほうのカキコミの方が、原作からオミットされた部分を指摘されています。おっしゃる通りこのプロットが存在するならカットしてはいけなかったと思います。(私は原作未読につき正確ではないかもしれませんが)
日本への帰路の機内で発熱→空港で検査されるも陰性が確定→その後で感染→国内感染しか有り得ない→誰から感染したかの追及
...となると思います。これは必須でしたね。これが無いから、単に「天罰」を描いたようなストーリーに見えてしまっているのですね。
とはいえ、もっと黒い発想を持っていれば、自らが無差別に菌をばらまくことでパンデミックを引き起こせば、どこから感染したか判らなくすることはできるかもしれませんが。そうなると、もはや別の話になってしまいますが。
1話のロケ現場はカンボジアね、殺された長老の話してた言葉はタイ語だったけどね、まあこの辺は架空の東南アジアの国設定だわね。
帰国時に陰性の確定は血液か便の検査でもしない限り無理ですよ。
だから現地で感染して潜伏期間を経過して発症したと言えるわけで必ずしも帰国後に殺した彼と接触したことの証拠にはならない。
2話は殉職警官の暴発した弾を何故本人が持っていたのか説明がない。
それに殉職現場で威嚇したとしても本人の足元に弾があるわけないのでここは雑。だいたい警官が銃声の数を間違えるはずもないのに、銃声4発で弾が5発てのも雑。
そもそもの彼の動機だけどたしか警官は勤務終了時に拳銃と弾を立ち会いのもと返すことになってるはずで、そこで弾が足りないことが露見するのを恐れて今夜事件が起きるように挑発電話したってとこが説明されるべき。
第2夜は、最後の場面で「工事中看板」にあいた弾痕の穴を
主人公の警官が見つけて真相を理解し涙する場面が秀逸でした。
つまり、殉職した警官が暴発した弾丸が人に当たったと勘違いし、
事態に動転して仕組んだ不倫捏造が失敗し殺されてしまったこと。
弾が人に当たらない単なる暴発事故であれば、不倫捏造などなく、
射殺された男も含めて2人は死ななくてすんだのではないかと…
イジメで辞めさせた警官が首吊り自殺した悲しい過去もあった訳で。
最終話…多分そう言うことか、、小説みたいだ。ただ昨日のほうがよかったかな…。
総評は☆かぎりなく3かな。
オムニバスを全話見て感想をかけるまでなんてはじめてだ。それぞれ内容は違っていたがうまくは言えないが似ているね。
2話視聴。
ドラマ面白かった。
安田さん最後理解したのは警官にむいてなかった川藤と自分と。
そこに残ったのは過去に死んだ部下につながる空しさなのか…
それでも警官である自分に命を懸けてきたばずではなかったのか
あらためて地道な警官の仕事の激務に思いをはせさせられた。
第3夜、満願
真実にたどり着く時に、多くを説明せずに映像や回想シーンなどで視聴者に気づかせる演出が、重厚で素晴らしかった。
下宿先の奥さんが学生時代の藤井君に言っていた「この世はままならないものですが、矜持を見失ってはいけません。誇りを忘れなければ、どんな苦しいことでも耐えられないことはありません」というような内容の言葉は、自分自身にも向けられていたんですね。
そして刑期を終えて出所した時にタイトルの「満願」を思い出し、鳥肌が立ちました。
人はそれぞれに大切にしたいものが違いますが、その大切なものを守るために他人犠牲にすることが自己犠牲になっているという矛盾。3夜、上質の制作と俳優さんたちで、たいへん面白かったです。CMがないので、流れが途切れないのが良かったです。
市川さんがミスキャスかと思えましたが この方は年取らないから弁護士役と姉弟位に同世代に見える。途中から これもありかなと思いましたが 何せあっさりした淡白なキャラはコミカルな役、現代的な役しか観たことないからかな 本作品では淡々とした市川さんの演技が良いのかもです。私は今だ市川姉妹区別できないです 脚本演出とも熊切さん 映画的な造りですね。 寺嶋さんが 他のドラマのワンパターンな演じかたと違い 凄く良かった 満願 太宰のを思いだしました 関係なかったけど。 裁判場面のかったるさはリアルでした 私が傍聴したしょうもない裁判と似て、さっさと進まない妙な間がある。リーガルハイみたいな見てて面白い裁判なんてあまりないと思う。丁寧な重厚な作品 みる人は限られるけど それでも良いのです 3話より安田さんの回のほうが好きかな。
3話とも楽しめました。
音楽も良かった。
ただ、寺島進が酒を飲む度に声を出すシーンがすべてワンパターで
耳障りで演技力の無さが露呈していた。
2018-8-16 00:04:08 であるが、22、3年前ではなく、23、4年前であった。この頃は、パワハラ、モラハラ、○○ハラなんて言葉は無かったように思う。
25年くらい前のリーダーズダイジェスト(日本語版)に「人はなぜ自殺するのか」という記事があった。アメリカだったかな? 自殺についての講演会にて、自殺を防ぐにはどうしたら良いかという会場への問い掛けに対して、若い男性が「瞑想がいいと思う」と意見を述べたら、会場から大笑いが起きた。司会者もスルーし、次の意見を求めた。しかしパネラーはそれを遮り、瞑想について、静かに語り始めた。
最近でいう「マインドフルネス」の流れだろうな。
第1夜ですが、主人公は病院へ行くと殺人がばれると勝手に思い、
死んでしまう?皮肉な天罰という解釈もできると思いました。
第3夜は、家宝の掛け軸を競売から守るために血をつけ、しかも、
計画殺人ではなかった間接的な証拠を装ったと解釈できますね。
控訴を断ったのは、主人が死んで生命保険がおりたからでしょうか?
後に、掛け軸を取り戻して血痕を洗浄すれば、誇りを取り戻せるのか、
或いは、高値で売れるのか。
おどろくかほどつまらない
驚くほど面白い
過去の山崎努主演の「商社」や松本清張シリーズを見たことのある人間なら、今のNHKのドラマ制作力がいかに落ちているを痛感するはず。
カラーグレーディングを使って映像を映画チックにして、雰囲気だけ出そうとしているが、結論が曖昧でつじつまも合わないこんなドラマははっきり言って駄作である。
西郷どんを見ても朝ドラを見てももうNHKにはドラマの質を期待できない。
出来のいいドラマがあるとすれば、それはまぐれだ。
3話全てにおいてテンポが悪い。
人物像が薄っぺらい。
観終わった後、何も心に残らなかった。
結局何が言いたかったのか、何を訴えたかったのかわからなかった。
役者陣は、みなさんとても素晴らしかっただけに、非常に残念。
1話と3話はイマイチ。
2話は良かった。
警察官はやはり適性検査をきちんとしないと駄目だな。
父親が転職ばかりを繰り返していて家庭が不安定だったりすると、子供たちは公務員を目指すこともある。
父親が警察署長までやって、息子が警察官(親の一声は無かっただろうな?)、住んでる場所からして(機動隊の官舎がある)娘の結婚相手もおそらく警察官という人たちもいる。けっこう身内で固めてるんだな〜。何かオイシイのかな〜。
公務員も付け焼き刃の勉強で受かる人もいるから、実際に仕事をしてみてウツ病になったり、周りの理解が無いのなら、転職したほうが良い。でも親がダメダメで安定を望んだ人なら、辞めることも出来ないよね。
3話の作者の意図がわからない。市川が正当防衛を狙って計画的に金貸しを殺したところで、仮に無罪となったとしても借金が消えるわけではない。
金貸しに関係を迫られていたわけでもなく市川は金貸しに特に怨恨があるようにも描かれていない。
鑑定価格はどうか知らんがわざわざ家宝といってる掛け軸を汚してまで何がしたかったのか?
つまり市川が金貸しを殺す動機がいまいちよくわからない。
最後に弁護士があの殺害事件は正当防衛ではなく市川の計画的な殺人だと気づいたところで、そこに何が生まれるのか?
人は何するかわからないよね、ってそれが言いたいだけなのか?
一見渋そうに進むドラマではあるが、上記のようになんのメッセージ性も産まないのであれば絵面だけ繕った見掛け倒しのペテンドラマとしか言いようがない。
暗い雰囲気ドラマと勝手に思っているが、、よくある伏線回収だとかはなくただ感じるだけで見るタイプだった。
「万灯」「夜警」「満願 」三夜連続視聴。
それぞれの演者さんが役と同化したような熱い演技が各話とも素晴らしかった。映像の造りもまた観ている側をその世界観に引き込むのに成功している。星5個付けたい、そこまでなら。
ところがまさかストーリーが...とは。「このミス 」他、その年のミステリー小説ランキングで三冠を取った原作からの映像化ともなれば期待も高まるだけに、ハードルを上げすぎたか。要は単にドラマとして面白くないのだ。期待の上を超えて来ない。どれも「世にも奇妙な...」の一話だったら中の下だなと。
本来は高いポテンシャルを持っている座組みのはずだが何を間違えたのだろう。ミステリーとしての構造が破綻しているように見えてしまう解りにくさ。尺の中でのペース配分や、見せるべきシーンの取捨選択を間違っているのか、描くべきテーマを誤っているのか。もしや原作からしてそうなのか。こうなれば原作を読んでみなければと思っている。
敢えて各話を評価するなら、オチまでの期待感の煽りでは第一夜。息詰まるような演技の第ニ夜。昭和初期の純文学的な香りが沁みる第三夜。バリエーションを見せていく上で放映順は間違っていないと感じた。
しかし、それぞれ嫌いではないが、すごく好きにもなれなかった。
うん。
だからすべてがミステリーなんだってきっと。
三話の女将さんは何考えてるんかのぉ...て。
どこで殺人を決心したかもわからんし、
保険金で借金チャラにするぞーまで
計算済みだったのかもわからない。
10年か~まぁ耐えられるか...なら、
またいろいろ探られる控訴なんかしないわ~
だったのか...
その時泣いてたのは何の涙だったのか...
ただあの畳屋は屋敷も立派で、掛け軸も良品等々
主人は腑抜け者...
金悪党には格好のターゲットだったから
借金まみれにされた。
とにかく掛け軸!掛け軸だけは死守!の一心だったかと。
血をつけて事件の証拠品として保管してもらっといて、
出所したらスグ坊や弁ちゃんに返還の相談へ!
ほんのり怖い人です。女将さん。
>今のNHKのドラマ制作力がいかに落ちているを痛感するはず。
このドラマを制作したのは「日テレAX-ON」と言う民間企業です。
だいぶ前から、NHKはドラマ制作を外部発注するようになっています。
>ドラマの舞台をベトナムに変えたのは予算の都合か
>1話のロケ現場はカンボジアね
どちらも不正解。NHKの公式HPに西島さんの以下のコメントが掲載されています。
ロケをさせていただいたラオスでは、いま(ダムの決壊で)大変なことが起きています。これ以上被害が大きくならないことを、そして一刻も早く復旧復興が進むことを心から願っています。
一話のラストは結局どうなったのか。病院行けないままホテルで…その後は想像に任せる的なやつ?終始、画面からは暑苦しさや息苦しさばかり伝わってきてワクワクも何もなく。正直つまらなかった。
原作未読ですが、三夜とも面白かった。
NHKらしい、丁寧で息を呑む創りだったと思う。
ダントツで面白かったのは二夜の「夜警」。
ヤスケンさんの警察官としての矜持を失わないように生きようとしつつもそうしきれない、現代の中間管理職としての苦悩と諦めが良かった。
ヤスケンさんはこういう人生に疲れたハードボイルドな役も、振り切ったナンセンスギャグの役も完璧に演じられるのが本当にすごい。
馬場徹さんも叱られたくない今どきの若者、銃を手にした時の狂気を見事に演じられていた。
自分は警官ではないが、現代の若者の社員にどう注意すれば良いのか、良かったのかわからないという苦悩がいちばん共感できたからというのも大きいと思う。
その点で一番よくわからなかったのが三夜の「満願」。
家宝を守るためには殺人も犯すという動機が現代ではなかなかわかりにくいため、偽証や裁判を経てやっとその「満願」が成就できたのに、そのカタルシスが伝わりずらかった。
でも三夜通してとても楽しめました。またこういう上質なドラマをお願いします。
金貸しに掛け軸を取られるのだけは我慢出来なかったと言う事です。先祖から受け継いだ物を高い志もない者に渡す訳にはいかなかった。
表装は後から綺麗に出来る。だから絵の所は座布団で隠して汚れないようにした。
市川みかこが
よかった
内容はよくわからなかった
あと
最後にあがた森魚
という字幕がでていたが
どこに
出ていたのか
あがた森魚は
昭和フォークソングの鬼才
人間の弱さや強かさや怖さが見られて凄い面白かった。
出演者も大好きな俳優さんばかりで楽しませてもらいました。
3話とも良かった。
一番面白かったのは2話目の「夜景」
でも3話目も良かった。
あの掛け軸は奥さんにとって唯一の心の拠り所でありアイデンティティでもあったかはどうしても守りたかった。
あまり身近なものでない掛け軸だから、なんで掛け軸なんかのために殺人?と思うかもしれないが自分は掛け軸だからこそよかったのでは、と思った。
2話と3話が良かった。真実の映像が主人公の想像の形で見せたのもミステリ-感が溢れてて中々の演出。ちなみにあがた森魚さんは尊敬してるベテランの弁護士役だった。
1話は全く未チェックで視聴出来ず 二話もたまたま安田さんの表情にひきつけられ途中から。 録画する暇ないくらい釘付け。三話のみ録画で全部観ました 私としては安田顕につきる
ずっと大泉洋のお仲間位の認識度 でしたね 変態仮面の敵役は
もうもう振り切り凄くて主役より目立って目障りな位面白かった 重版のストライプ着た皮肉屋さんははまり役でした でもこのドラマが一番 雨の音で終わるやるせない雰囲気のラストが秀逸 この二話を膨らませて また続編とか 良いですねえ🎵
三者三様の演出で面白かった。
榊の第2夜もよかったけど、
やっぱり最後の熊切が格別でした。
役者と本も一番よかったしね。
3夜連続のドラマなのですが、1話目を逃してしまい、2話、3話を録画観賞しました。
1話完結型のドラマで、2話も3話も見応え充分!しびれました!
それぞれの感想を書かせて頂きます。
2話「夜警」
安田顕さんが渾身の演技を見せており、しかも、演出も秀逸!
ミステリードラマなのでしょうが、謎に迫るより、個人的には人間ドラマ、いや、人間臭いドラマに見入ってしまいました。
警察官の悲哀感が安田顕さんの身体から滲み出まくっていて、そして、「警察官が持つべき大切なもの」がこぼれ落ちる瞬間が圧巻!
今、本当にあつい俳優さんですね!
エンドロールで、榊英雄監督が演出されていて、驚きました!まさか、これほどの演出をされるようになるとは…!
素晴らしいです!
3話「満願」
ドラマ冒頭で「音楽 ジムオルーク」のクレジットを見た瞬間、まさか熊切和嘉監督が演出?と思ったら、そうでした(笑)
熊切さんは好きな監督さんで、こういう静かなタッチで人間の「業」を描かせると、やはり、良いですね!
借金で失いたくない「大切なもの」を守るために、もっと大切なもの…何もかも失う女。
そこに、悲哀を感じさせると共に、何とも言えない人間の「業」の醍醐味のようなものを感じて、ため息が出ちゃいました。
分かりやすい描写のドラマではないので、嫌いな方も多いと思いますが、熊切監督独特の「にじみ」が秀逸だったので、私は好きです。
3話とも味のあるドラマなのは分かったんだけど、勝手にもう一歩先の展開も期待していたから、3話とも不完全燃焼というか腹八分目な感じで終わってしまった。
三日充実していた。
3話とも佳作だった。 物足りない部分があるとすれば、
ドラマを観た後に少し考えを巡らせないと理解出来ない事。
1話と2話は、保身から観の破滅を招いてしまう話。
3話は、掛け軸を取られないために殺人を犯す話。
もう一度見たい。配信サイトしか無理かな。
一夜目は、仕事をとるために依頼された殺人を犯し、更に、ビビって日本に帰国した共犯者を殺害した商社マンがコレラに羅患してしまう。最初の殺人は、交渉が決別してしまい、もはや進退窮まる状態になり、犯行にまで至る。夜警だけは見逃してしまったが、三夜目は昭和テイスト漂う、雰囲気のあるものになっていた。着物姿に日傘をさし、勉学に励むことを諭す畳屋の女房。そもそも、学がある彼女は、実家をたたむことがなければ、畳屋の亭主と一緒になることはなかったかもしれない。実家から持ってきた家宝の掛け軸。この為に殺人まで犯し、偽装する。控訴を勧められるが拒否する。出所ののち、掛け軸を入手せんものとかつての担当弁護士を訪ねる。殺人を犯してまで失いたくないもの。殺人を犯して失ったもの。それを天秤にかけても、彼女の中で失ったものはないということだろう。
「満願」
「満願」は、ダルマの満願祈願で、苦学生の司法試験合格と女性の裁判期限をリンクさせた作品だったのですね。「万灯」「夜警」「満願」、三話の総合タイトルが「満願」とつけられたのは、私達の(命の期限付きの)満願ともリンクさせていると思います。
「満願」の中の女性(妻)は、畳職人の夫(日本の伝統)を支え守る事を誇りに思っていましたが、時代の流れもあり、それがかえって夫のプレッシャーになり、妻が名家(立派)であることが夫の自尊心を傷つけ、夫を借金に走らせていたと言う悲しいドラマでもあります。
女性にとって大切な掛け軸(島津のお殿様から頂いた家宝)は、物質的な形としての宝ではなく、今季「西郷どん」ではないですが、様々な人材を輩出した島津のお殿様の魂、志(生き方)であり、彼女の中にその魂は生きていて、一度のチャンスしかない苦学生を支え守る、その生き方こそが尊く、誇りで、その誇りの証が掛け軸だったのだと(私は)思います。
女性が真に守りたかったのはそんな誇りであり、金融業者は、時代の象徴(拝金主義、物質至上主義)として対極に描かれていたのだと思います。
私がもし彼女の友達なら、宝はあなたの中にちゃんと生きている(存在している)、そう一言伝えたかったです。
「夜警」
本来、人を守る為の警察が、逆に人を追い込み、犯罪を作り出していた、そしてその事を一番解っていないのが警察だった、という皮肉(矛盾)をベテラン刑事の視点を通して描かれていたと思います。
「夜警」は警察が舞台でしたが、それは家庭(親と子)、学校(先生と生徒)、会社(上司と部下)、社会全体の象徴としても描かれていたと思います。
銃や包丁を言葉に変えればネットでの誹謗中傷になります。その場所で力を持っている者が気に入らない者を叩く、すると便乗して皆で叩く、追い込まれた者は死に、責任を取る者は一人。
モラハラ界は自分を正当化する為に相手の弱点を煽り、怒りを引き出した所を正義の制裁でストレスを発散する。そしてその人間もまた返り討ちに合う。そのループが永遠と続く。
銃や包丁(武器)が必要なのは、武器を持たなければ自分がやられてしまう体験(イジメや虐待)をしていて、言葉の武器(誹謗中傷)も同じ、過去に人格否定、批判、ダメ出しされた経験が背景にあり、その怒りが他者へ向かう。
その怒りの真の相手が親であるなら尚更、親に矛先が向かえば自分の存在意義が揺らぐので、その怒りは自分より弱い他者へ向かう、そして真実は封印される。
ミステリーが怖いのは自分もまた日常生活の中で知らず知らずに(ドラマの登場人物達と)同じ過ちを(大なり小なり)犯しているからだと思います。
「万灯」
商社マンにとって、人生の満願は、街に「万灯」をともす事。みんなの幸せの為に、そんな大義を胸に、「万灯」の為に殺人を正当化する。殺人の証拠隠滅のためにまた殺人を重ねる。
「万灯」の為に何人もの命が犠牲になり、また「万灯」を巡り、その資源国でも対立と争いが絶えない。昭和を舞台にしたミステリーなので、どこか戦争、植民地支配を彷彿させる。
私達が今「万灯」を享受できるのはこのドラマのように多くの命の犠牲の上にあるからかもしれない(現実はきっとそうなのだろう)。ふと、長い歴史を生きてきたすべての先人達に思いをはせ、両手を合わせたい気持ちになります。このドラマが8月14~16日のお盆に放送された意義はそういう事なのだろうと思います。
と同時に、大義の為にエゴを正当化し、殺人まで犯してしまう、そんな人間の業と、誰もが向き合わねばならないのだと感じます。
正当化を重ねている内に、ブラックホールから抜け出せなくなるホラーでもあると思います。
近藤公園さんに も一度主人公やってほしいな…このスピンオフの役みたいなので…
今年で単発では一番面白かった。西島秀俊とやすけんと高良健吾好きだが、、1夜2夜の脚本家のテイストがドラマ映画的には一番好みだ。
原作ファンだけどすごく満足な映像化だった
特に気に入ったのは「夜警」と「満願」
すべてテイストが違うし、古い映画のような淡々と描写していき行間から見る側が感じ取っていくスタイルなのが内容とも合っていて良かった
キャストがみんな演技が上手いうえにはまり役で素晴らしかった。
こういう作品は演技が下手な役者が脇役でも1人いると興ざめしてしまうから
今まで見たなかで一番見事な映像化だったと思うよ。肝心な満願が、少し独特なテイストでもやっとしたけど。なかなかよかった。
他の映像化していない話もNHKに作ってもらいたいな。
第2話「夜警」のみ、計2回視聴。
疑問点だらけ。
銃の暴発…銃弾は工事現場の立て看板を貫いていた。
で、川藤巡査は後から周辺をうろうろして、あの小さな弾丸を探し出して回収したと?
川藤は銃弾が工事作業員のヘルメットに当たった(掠めた)と思っており、立て看板を貫通したとは知らなかったわけで、探す範囲は広くなったはず。それをいつ行ったのか。勤務中だったのではないのか。通行人や住民の目もあるだろうし…。
終盤の刃傷沙汰の現場で、川藤は梶井巡査を押しのけて発砲したが、空に向けた威嚇射撃をせずいきなり真正面に4発撃ったことは梶井も横で見ていたはずでは?
騒然とする現場で銃声が4回か5回か、覚えている人間はいなかったのかもしれない。
とはいえ、発見された5発目の銃弾が、最初に川藤が立っていた位置に落ちていたのはなぜか、威嚇射撃で撃った弾丸の弾頭が潰れて変形していたのはなぜか、これを警察の誰一人としておかしいと思わないって?
緑川交番の警察官と人妻が不倫関係にあったとは、刃傷沙汰の現場でその夫が一言喚いただけなのに、どこから週刊誌に載るほど広まったのか。
それなら柳岡巡査部長や梶井にも聞き取りや身辺調査が入るはずだし、川藤が一人で勤務していた時間帯に交番から夫妻宅へ電話があった(夫妻宅の電話に交番から着信があった)ことも判明すると思われるが。
柳岡と川藤の兄が会話をするなかで真相が見えてきた…というのではなく、警察が今回の事件の背景を内部調査する過程で衝撃の事実が明らかになった、身内の警官が引き起こした不祥事だから隠蔽を決定した、柳岡は緘口令のため川藤の兄に何も言えなかった…とした方がより話に深みが増したのでは。
過去の部下の自死は、ドラマを見た限りでは柳岡一人のパワハラによるものではないのに、彼だけが後々まで責められているのはちょっと解せない。
川藤が勤務中に居眠りしたシーンといい、彼の兄が話す学生時代のろくでもないエピソードといい、ストーリーが進むうちに「それって資質的に警察官に向く、向かない以前の問題じゃないの?」と思えてきた。一時間の単発ドラマで掴み切れるキャラじゃないと思う。
原作未読なので、原作をそのままドラマ化したのか、端折ったのか、分からないが、一時間の単発ドラマに仕立てるならもっと大きく改変が必要だったのではないか。
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