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評価が難しい。第一夜と二夜で分けられたらいいのに。。
二夜目の後半は完全に失速。渡瀬さんの熱演は素晴らしかったけどそこに至るまでの流れがいまいちだったしせっかくの犯人の弁も説得力を欠いたと思う。刑事の描写が中途半端だったから集中力も途切れてしまった。もし原作通りの作り方をしていればそれなりに評価をされただろう。それを承知の上であえてオリジナルを加えた脚本家は健闘したと思うよ。脚本がというよりも時代設定を変えたことによる弊害がストーリーに綻びをもたらしたのだと思う。
それと原作を知っている方なのか、他の人がドラマを見て感じた率直な感想に上から目線でダメ出しするのはやめた方がいいと思う。そちらの方がよっぽどどうかと思うよ。
自分が死んだ場面を写したメモリーカードをどうやって、トリックにつかったレンガの中に仕込めたんだろう。
被害者の著名人9名は、どうして過去の自分の犯罪を調べられるようなへまをしたんだろう。…割愛??w
さらにそれだけ有名な8人、忙しい8人が、どうして日時を合わせて正体不明な人の招待に応じて孤島を訪れたんだろう。
横溝氏の獄門島や悪魔の手毬歌より多分こっちが先で影響を与えているものと思われるけど、時代を変えると駄作になるなあ。
古今東西クローズド・サークルと呼ばれるこの手のスタイルの推理小説は山ほどあるけどやっぱり日本人に一番馴染みがあるのは横溝正史の獄門島か数え歌殺人では悪魔の手毬唄なんでしょうね。
確かヴァン・ダインやエラリー・クイーンもこんなストーリーの作品を残していたはず。
一緒に見ていた主人は金田一少年みたいだなと言っていたから一瞬思い浮かんだ作品はその人その人で違うはず。
なにせアガサスタイルの作品は横溝正史以外にも山とあるんだから。
何が思い浮かんでも不正解はないはずですよ。
横溝正史っぽいって、なんとなくわかる気がした。
あの暗くておどろおどろしい感じ。孤島とか、洋館とかね。
ま、ミステリーだからそうなるのかもしれないけど。
たぶんストーリーが、じゃなくてドラマの雰囲気がって意味だと思う。
仲間由紀恵が首吊る時に、ドアから姿のない誰かが入ってきて椅子の脚を蹴ったとこは怖かった!ヒーッて思ったわ。
あとビデオを早送りし続けたら告白が入ってたとこもゾッとした!
私の一番好きな渡瀬さんは「セーラー服と機関銃」の目高組の佐久間さん。
渋かったなぁ~!
これはあくまで個人的な考察なのだけれど…。
いわゆる本格推理小説(古典ミステリ)と呼ばれるものは作品自体がパズルでありゲームのようなもので、人物描写は二の次三の次になってることがとても多い。
謎解きを目的にしたものなのだから客観的なヒントと伏線を読者の前に提示してあくまで論理(ロジック)のみを駆使して謎を解いてゆく。本格推理小説の肝はフェアプレイの精神だから作家と読者の真剣勝負だったんだよね。(気持ちよく負かされるのがまた快感で)
現代の推理小説なんかだと書評に「人間が描けていない」「リアリティーに乏しい」なんて文言をよく見かけるけど、昔の古典ミステリは人物描写を描く普通の小説とは明らかにジャンルが違ってて、ほんとに純粋に「ゲーム」だったんだということがよくわかる。
エラリー・クイーンを初めて読んだときはとても衝撃的で(語弊はあるけど)「本物の推理小説に人間描写なんて必要ないんだ!」と思ってしまったのを思い出します。
でも時代を経て、今は人間をきちんと描きリアリティとある程度の文学的な要素を兼ね備えたものじゃないと読者になかなか受け入れられなくなっている。推理小説が量産される中で読者の目も肥え貪欲になり推理作家たちに求めるものがどんどんグレードアップしていってるのだと思う。それは小説の世界だけじゃなくてドラマの世界でも同じで、読者ー視聴者の目がそれだけ厳しくなっているのでしょう。時代によって見せる手法が変わってくると書いたのはそういう意味で、昔なら通じた描き方(スタンスと言い換えてもいい)が今では通じなくなってる。リアリティーの面でもそうだけど、見終わったときに心から納得できてスッキリできる、そういうドラマを多くの視聴者は望んでる。視聴者は欲張りなのだ。それがいいか悪いかは別にして、そういう視聴者の欲求に答えうる力量がないなら下手な挑戦はしない方がいいのかもしれない。
原作は未読。なのでドラマ単体として楽しませてもらった。
あの作品の雰囲気に乗れるか乗れないかで評価は割れるでしょう。俺は楽しめたけど、ストーリーだけ追っていくとそんなにたいそうなことはやってない。「何回子供が溺れる回想やるんだよw」って思ったし。
「7人はなんで謎の人物からの招待に乗っちゃったのか?」とか「次々と謎を解いていく沢村一樹何者?」とか細かい疑問はあるけど(共犯者の男はどうやって殺したのか、他の殺人もそう上手く出来るものなのだろうかというのも含めて)
それでもドラマ全体の雰囲気とか演出が素晴らしかった作品。もう一度見直したいし、原作も読んで比較してみようと思える作品だった。
監督の和泉聖治は今シーズンの相棒は1度も監督しなかった。この作品に懸けてたんだな。
原作読んだときも犯人とトリックはなんとなく見当はついた。たぶん推理小説をそれなりに読んでる人ならだいたいのところは見当つくと思う。犯人は消去法で幾人かに絞られるし10人の罪を知り得た人物で自分の殺され方を誤魔化せた人間はあの人しかいないから。
改めてこの作品は刑事や名探偵が暴くのじゃなく、あくまで10人の殺人が終了したところで事件としてはおしまいで、犯人のひっそりとしたあの告白で作品を終わらせるからこそ名作として残ってきた作品なんだなと実感。本格推理小説としての様式美といったらいいのか、あの構成だったからこそ素晴らしかったんだな、と。
コナン・ドイルがシャーロック・ホームズという名探偵のスタイルを作り上げたのと同じ、かつてない推理小説のカタチを提案した一種の発明だったんだと思う。
あとから刑事や名探偵があっさり解いていくのじゃタイトルぶち壊しだよ。そこらの推理小説推理ドラマと変わらなくなってしまう。評価価値(といったら大袈裟か)が半減する。拍子抜け。
ただオリジナルとして原作と違うアプローチに挑戦したその姿勢は評価したい。
……やはり難しかったようだけど。
アガサ・クリスティのファンだが、今のところ満足。
既に演劇版じゃなくて、オリジナル版というのが確定(特に原作を知っている人にとっては、わからない方がおそらく面白い)してしまっているところがちょっとだけ残念だが、それ以外は今のところ満足。
特に一番最初に死ぬ人物なんかはいかにもジャニーズのごり押しがありそうなところだが、しっかりした俳優が配役されていてそれも満足。
模倣犯みたいな原作レイプもないし、続きが楽しみ。
こんな豪華なメンバーが死体役をするのは、初めてのことじゃないだろうか・・
こういう上質なドラマがもっと増えればいいのにと、心から思います
原作もいいし、シナリオもいいし、なにしろ役者がみんなすばらしい
昔、寝る間も惜しんで原作を読みふけったのがなつかしい
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