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よく練られた脚本と演出。原作が好きな私としては45ページにも満たない「右では殴らない」を二話に渡ったドラマに仕上げ、展開上必要な人物を登場させることで課内の軋轢や、勝俣健作という人物像を原作から汲みとり描いたさまは見事だと思いました。独自の捜査流儀で自らの功績を重んじつつも人情を捨てきれていない彼のあの後ろ姿は、勝俣というキャラクターの情念を大切に書こうとした作り手の思いが伝わってきます。勝俣はあだ名のガンテツの通り、昔は頑固一徹だったけど公安にいた間にアウトローに手を染めることも厭わなくなってしまった男…でもあり、幾ら捜査に金を撒こうとも己のためには1円たりとも使わない男でもある。
「右では殴らない」以上に驚いたのがソウルケイジ。
三話にわたり緻密に練られていたことに加え、美智子の負った傷を姫川が見抜く過程と互いが語らう場面。まさか原作の美智子にあんなふうに焦点当ててくれるとは思いませんでした。ただの同病相哀れむに終わるのではなく、姫川自身の一つの決意として、のちの母親との蟠りが解けるまでの伏線となっているのが秀逸。
事件をめぐるうえで、それぞれの心の動きを丁寧に織り込んだのは、原作者が培ってきた世界観、人物たちと個人の感情を脚本家が軽視していないからこそだと伺えます。好みが分かれそうではありますが、作り手の原作への熟読がわかる理解の高さと意気込み、愛情を感じました。読み込みが浅ければ出来ないアレンジだと原作既読だからこそ思います。
原作をただ引用してなぞるだけでは、限られた時間で人物の心情背景や人間模様の側面を削ぎ落としてしまうことになりかねない。理解した上で原作を昇華し、姫川をとりまく人物達を丁寧に掘り下げたことが構成に厚みをもたせることに成功しています。
もう亡くなられていますがこちらは国奥先生が、津川さんだったんですね。
お茶目な笑顔にほっこりしました。
竹内結子すごい酷評されてますが
サーガを観て改めて、竹内結子版すごくよかったなーと思います。
私は警察小説読むの苦手なのですが、竹内結子版ドラマにすっかりはまってしまって、姫川玲子シリーズ全部読破するに至りました。
(もちろん脳内キャストは竹内結子に西島秀俊・・・とオールドラマキャストです)
この脳内キャストを二階堂ふみに変えるなんて無理です。
「ブルーマーダー」、竹内結子キャストで復活してほしかった!小出君の葉山はあきらめてでも。
劇場版が封切られたので、またここの欄にも書きこみや評価が復活してますね。昨年見ていたころが懐かしいです。
私は絶賛している人がいる割には見ている間毎回ほとんど満足感の得られないドラマでした。何を焦点にしたいのか理解できず、姫川という刑事は優秀と言いつつ感覚的過ぎてどこが優秀なのかわからなかったし、何か「女」というのを強調した感じが嫌いでした。ストーリー自体が暗い割に深みがないドラマだった。
なぜこれが劇場版にまでなったのかわかりません。でも大沢さんとかも出てるから映画の方が面白いのかな?
でも前の方がおっしゃるように何だか最近これ以上に宣伝ばかりで全くおもしろくないドラマも増えて、その割になぜか絶賛する人が多かったりして視聴率はよい、というのが多くて、全対のクォリティがどんどん低下してるみたいで確かにこれもマシな方だったのかも、とか思ってしまうところあります。
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