5 | 210件 | ||
4 | 14件 | ||
3 | 5件 | ||
2 | 4件 | ||
1 | 67件 | ||
合計 | 300件 |
読み | しゃーろっく・ほーむずのぼうけん | |
放送局 | BSプレミアム/BS4K | |
クール | 2021年7月期 | |
期間 | 2021-08-11 ~ 2022-06-01 | |
時間帯 | 水曜日 21:00 | |
出演 |
復讐を遂げることを推しまではしないホームズは
復讐を遂げることを阻止まではしないホームズに訂正します。
NHK放送のドラマではこれが一番面白い。今期制作のものじゃないけど。
面白く無いことも無いんだけどちょっと古くさいかな。
レトロさが好きな方にはとても良い作品だと思う。
でも毎週楽しみで待ち遠しい作品では無いな。
脅迫者ミルバートンを支え、人の弱みの収集に暗躍していた人間が最初と最後に登場しこういう輩が悪を下支えしていることを示す
「犯人は二人」が興味深かった。
「三破風館」の美しさに陰りが差し始めた天下の悪女も彼女の手足として暗躍する悪どもを自分は自在に操作して我が家坊を達成できると自負していたが、我らがホームズに阻止される。
巨大な悪にはたとえ法を無視してでも立ち向かうホームズの勇気と法による相対的な正義と異なる絶対正義のホームズらしさを味わうのはこうした憎むべき善人面で上流社会に寄生するワルたちが成敗される話の時だ。
このワルたちを支える手下たちはその運命をワルたちに握られているけれど、彼らが失敗すればボスであるワルも滅びる運命にある。
これぞ共謀、協力とは全くの別物だ。
復讐を成し遂げた女性の最後は愛の終焉という哀しみを滲ませていたのが印象深い。最後にロシアの追手が高窓に迫った場面まで、見応えがあった。
「金縁の鼻眼鏡」はウィロビー・スミスの断末魔「先生、あの女です」が印象的なエピソード。この話の本ドラマ版はワトスン役のエドワード・ハードウィックが映画「永遠の愛に生きて」の撮影で出演出来ず、急遽マイクロフトが三度目の登場をする事になり、全41話中唯一のワトスン不在回です。
原作に無いホームズ兄弟での捜査は、原作のホームズの活躍の中から「鼻眼鏡から犯人の近視を推理」「コラム教授の部屋に煙草の灰をバラ巻く」をマイクロフトに担当させ、兄のヒントでシャーロックが結論を出す連係プレーとなりました。その反面、鼻眼鏡をかける検分シーンは有るのに原作の「鼻当ての広さで人相を、コルクの差で2回同じ修理店へ行った事を当てる」所が無かったり、「愛煙家の教授は食事に手はつけないでしょう」のシーンは有るのに「食事量の増加でアンナが中にいるのを確信」も省かれたり、本来の『観察と推理から謎が解ける面白さ』が半減してしまいました。この回の種明かしが足りなく感じるのはその為です。些細な割愛ですが「その些細な事が重要なのだよ」いつものホームズの言葉を今回、グラナダTVスタッフは省みる余裕が無かったようです。脚本完成後にハードウィックの欠演が決まり、ワトスンの部分をマイクロフトに替えるしか術が無かったのでしょう。
並び立つ兄弟両雄が嬉しい反面、『ワトスン無しの本ドラマ版制作の難しさ』も考えさせられる回です。寿司を食べに来たら良質のシャリ(ワトスン)が無く、極上の刺身が2つ(ホームズ兄弟)出たような感覚。どちらが良いかは味わう人次第ですが。
今日もオペラ上演中の喉を切り裂き吊るす殺人風景がグロかった。
グロいのが好きな人にはたまらないんだろうなあ
罪を憎んで人は憎まず犯罪を犯す人にも温情をかけたり心傷めたりまた常軌を逸した同情の余地もない憎むべき犯罪者には激しく怒るなど人間ホームズを深堀して描いているので心に響くミステリーになっています。
ワトソン君、出てなかったんですね…そういえば、そうですね…
お兄さんに注目してしまい、ワトソン君はどこかでサポートしているような感覚で見ていました…
ホームズとワトソンは下宿主から頼まれ不審な下宿人を調べる。真相は下宿人は赤い輪と名乗る結社から逃れたジェナーロの妻のエミリアだった。ジェナーロが部屋を借りエミリアがすり替わり住んでいた。赤い輪は脱退は許さない組織で、そのリーダーのジョルジアーノが脱退したジェナーロの命を奪い好意を持つエミリアを我がものにしようと狙っていた。下宿を借りたのはジョルジアーノからエミリアを守るためだった。ジェナーロは空き家の窓から向かいの下宿のエミリアに向けて蝋燭の灯りの信号を送り知らせエミリアを迎えに行く手はずだったが、ジョルジアーノが先に空き家に来てしまいジェナーロは襲われ抗いジョルジアーノを殺してしまった。イギリスの正義は二人に好意的で許された二人は赤い輪の恐怖から解放され新天地へ旅立ち新たな幸せを見い出しが、ホームズの手違いでジェナーロを殺人者にしてしまった喪失感で表情を曇らすホームズが切なかった。
愛情と独占欲をはき違えた男黒いG。
「赤い輪」という暗黒組織の親玉でありながら、社会のために戦う組織と白いGを言葉巧みに誘い込んだ。
正体を見破って離れた白いGを許せず彼を追ううちに彼の最愛の人を知り横恋慕する。
力ずくでものにしようとしたが阻止され、彼の魔の手から逃れようとした白いGと妻を執拗に追い回す黒いG。
黒いGの魔の手から逃れるため故郷イタリアからアメリカにわたり、さらにイギリスまで逃れた白いGと妻をかくまおうとする同郷の者たち。
残忍な黒いGは白いGを亡きものにする前に彼らを支援する心優しき人たちを一人ずつ残忍に殺すという卑怯なやり方で白いGと妻を追い込んでいく。
その中でも命がけで彼らを守ろうとした照明係が、黒いGに惨殺されてしまったことが無念でならない。
白いGと妻は逃げおおせたが、年老いた母を保護しながら仲間を支援していた彼を失ったことはイギリスのイタリア人にとって大きな損失であろう。
残された高齢の母や彼を亡くしたイギリスのイタリア人社会のことを思い、彼自身の失態を悔いてなんとも切ない憂い顔をするホームズ。
その表情が目に焼き付いて離れない。
黒いジョルジアーノの「エミ〜リア…」という粘着質の声が頭から離れなくなりますね(-_-;)。😱
ビートルズの「エリナー・リグビー」が脳裏に鳴り響くような絵面…
「赤い輪」女家主ウォーレン夫人の依頼は、国際的結社やアメリカ探偵社もからんだ大事件へと発展。この話の本ドラマ版は基本は原作通りですが、ウォーレン夫人がハドスン夫人の友人になり、グレグスン警部がホーキンズ警部に変わったり(原作はレストレードと並び腕利きのグレグスンは何故本ドラマ版で不遇なのか?)、ホームズがサーベル仕込みのステッキを抜くのが追加されたり、所々変更が有ります。
一番大きな変更は本ドラマ版オリジナルキャラクター、エンリコ・フィルマーニの登場と死が追加された事です。ラストの〝ホームズの涙目ショット〟は当初オペラ観劇シーンだけだったのが、音楽担当スタッフが「フィルマーニを想い涙するシーンを」とジェレミー・ブレットに電話し番組プロデューサーを説得して追加したそうで、ジェレミーの病状と共にスタッフの心境もウエットだったのかと思わせる裏話です。しかしこの追加は原作から遠ざかり、事件解決後もくよくよするホームズは何ともらしくありません。それが何故目立たないかと言うと、全体が暗い影と悲壮感漂う脚色に直されてるからです(「未婚の貴族」程じゃありませんが・・・)。蝋燭を前にホームズが「いかに栄華を極めし者も皆、死の時を迎えれば塵に帰る」と言うシーンとラストの観劇シーン、どちらも本ドラマ版オリジナルですから。原作のホームズは黒いジョルジアーノと絡まず事件に居合わせた感が強いですが、本ドラマ版は関わるも役に立たなかった感が強く、ジェレミーが元気なら快活な出来だったのかな・・・とも想像してしまいます。
ウォーレン夫妻とホームズ達との会話や、ワトスンが天井のホームズと遭遇するくだり等コミカルシーンも有る物の、全体にウエットな面が強調された回となりました。
今回はホームズが長期旅行のためホームズの兄マイクロフトとワトソンが事件の謎を解き明かして行く。美術館のマザランの宝石強盗事件をマイクロフトが担当してワトソンは下宿を営む老夫婦の兄の遺産疑惑を担当する。マイクロフトが担当の宝石強盗事件とワトソンが担当した遺産疑惑が一つに繋がる。
宝石強盗事件はシルヴィアス伯爵が犯人で下宿の地下に宝石加工工房があり盗難の宝石が隠されていた。その上に居座っていた老姉妹の兄が邪魔でどかそうと犯人の仲間が遺産の話をでっち上げた。マイクロフトとワトソンが嗅ぎ付け宝石加工工房に潜んでいた犯人を捕らえたが主犯のシルヴィアス伯爵はすでに船で逃げようとした。マイクロフトが追いかけ捕らえる。最後にマイクロフトの活躍をホームズが称賛する。我が兄よブラボー!。
ホームズ不在のマイクロフトとワトソンの活躍が新鮮でした。ホームズが不在だったのはホームズを演じるジェレミー・ブレット氏の体調が悪くなり降板の代わりにホームズの兄マイクロフトを登場させた。ジェレミー・ブレット氏はこの後一話出演して不治の病で帰らぬ人になりました。
ホームズ役の役者さん、熱病にかかった演技だとか、具合の悪そうなところは、真に迫っていて、急に老いてみえる瞬間があったりしました。実際に体調があまりよくなかったとは……。
ホームズと言えば、この人!という強烈な存在感とオーラのある人ですね。
ホームズといえば、やはりジェレミー・ブレットのホームズです。右に出る人はいないなぁと思います。
もっと若かりし頃に撮影が始まっていたら、どうだったのかなーと思ってしまいます。
今回、お兄さんのマイクロフトもキレがあるし、いい感じの貫禄があって、好きになりました。
「マザランの宝石」はドイルの舞台用戯曲をベースに書かれた原作は、221Bの部屋だけで終わる密室劇。シャーロッキアンの評価も低く、その内容の薄さからか本ドラマ版は「三人ガリデブ」を加えて2つの原作を1つにして再構成し、「〜ガリデブ」をベースに「マザラン〜」から宝石と犯人のシルビアス伯爵とホームズ(本ドラマ版はマイクロフト)が変装し伯爵を尾行する設定を加えています。
今回、遂にジェレミー・ブレットが撮影前に心臓発作で入院。四たび登場となったマイクロフトとワトスンの原作に無いコンビに変更、ジェレミーが退院後に最初と最後を追加撮影して完成しました。「ギリシャ語通訳」「ブルース・パーティントン設計書」2回のみ登場の原作ではマイクロフトがベーカー街へ来るのは〝惑星が軌道を外れるような物〟なのですが、本ドラマ版の今回は2回変装するわ、伯爵を追い発砲するわ、いやー行動派!。結果的にですが原作と一番印象が変わったのは彼でしょう。
マイクロフトに負けずに絡むワトスンも有能に描いてきた蓄積が効いており、彼がドジならこうは作れなかった筈。原作「〜ガリデブ」のロジャー・プレズベリーが贋金作り職人なのをダイヤ職人に変更して「マザラン〜」とうまく繋げ、面白くまとまってました。反面「金縁の鼻眼鏡と今回をいつものコンビで観たかった」自分がいます。やっぱり私は「ブラボー!」と言われるシャーロックが好きなのです。
なおシャーロッキアンとは原作を正典と呼び「ホームズ達は実在し、正典はドイルでなくワトスンが執筆した」とする熱狂的ファンの事です。なので私はシャーロッキアンではありません(笑)、念の為。
事件の概要、ある三姉妹の三女メアリーが失踪する、そして三姉妹の家に送られたボール箱から二つの耳が出てくる、その事件を長女スーザンから依頼を受けてホームズとワトソンが解決する。
真相、次女セーラが三女メアリーの夫ジムを一方的に愛し自分のものにしようと妹夫妻の仲を悪くして別れさせようと画策して思わく通り二人の仲が冷えてメアリーはアレックと浮気した。嫉妬したジムは二人を殺し川に捨てる。三姉妹の家に送ったボール箱の耳はメアリーとアレックの耳だった。ジムを貶めて不幸にしたセーラに対しての報復だった。凍った川から発見されたメアリーとアレックの死体を見てホームズが語る
『何の意味がある、この苦難と暴力と恐怖の循環の目的は何かあるはずだ。でなければ宇宙は無意味で、ありえない。それは人類の大問題がある。それは現在も解答は出ていない』(概要)ホームズの哲学的な深い言葉で物語は終わる。
事実上この回がジェレミー・ブレットが演じるホームズとしての最終話あるが、撮影を撮り残して不治の病で帰らぬ人になりました。巧く編集して完成させたと思います。
ホームズ役はジェレミー・ブレット以外考えられないくらい見事に演じきって我々を魅了してくれました。ジェレミー・ブレット氏のご冥福をお祈りいたします。
事件自体は背筋が凍るものであったのだけれど、当時のクリスマスの情景が再現されているのでほっとできた。
ホームズはハドソンさんにクリスマスのプレゼントを選ぶのにふさわしい店を聞いたりしている。
例によって片付けの仕方ではハドソンさんを困らせても、彼女のアドバイスに従ってちゃとワトソンを喜ばす贈り物を選ぶホームズ。
ワトソンがそのプレゼントのマント着て見せ、嬉し気に感謝を口にするのを聞いてはにかむホームズがいい。
家族や友人とのきずなを確かめ合う聖なるクリスマスの日に発覚する悲惨な事件。
クリスマスの贈り物の正体には震撼するが、事件の裏には愛してもらえない人の悲しみがあった。
賢くまじめな長女と嫉妬深い次女と一番美しく誰からも愛される三女。
この姉妹の関係がもともと歪んでいたのだろうか。
長女は三女を愛し次女を疎ましく思う気持ちを持ちながら成長したのか。
三女が結婚したことでますます彼らの間のゆがみは大きくなり、幸せな三女夫婦の間を妬み、三女の連れ合いに横恋慕した次女は二人の仲を裂くために連れ合いには酒浸りの生活に戻るよう仕向け医学生を三女に近づけた。
そして作戦通りに三女は夫を捨て医学生を選んでしまう。
でも次女の思い通りに行ったのはそこまでで三女の連れ合いの妻に対する思いは消えるどころかますます燃え上がって彼の元から去った妻と医学生を許せずに手にかけてしまう。
そして自分に妻殺しをさせた次女に対する恨みと拒絶の念を込めた恐ろしい包みを彼女のもとに送った。
何とも陰惨な事件だが、次女も三女の夫も自分が「愛される」ということに自信を持てる人間であったならばこれほどの不幸には落ちなかったと思う。
行方不明になった三女が帰ってきたと思い笑顔で迎えた長女は次女を見て失望した。
妻と医学生を手にかけた三女の夫は自分が帰宅した時に満面の笑みで迎えた妻が来たのは医学生ではないと気づき落胆するのを目の当たりにしたと語る。
周囲に愛される人にあまりに強い嫉妬心を抱くために周りを不幸にしてしまった次女はとても罪深いけれども、それだけに見ていて悲しい。
愛すべき人とは言えない女性だが、彼女の引き起こした事件は世の中の不条理の始まりの一滴のように滴り落ちて大きな波紋を残した。
三女と医学生の遺体発見現場でホームズが語るのは抗おうにも逃れられないこの世の不条理へ見解だろうか。
毎回面白く見ています。
科学捜査や潜入捜査や相棒ものなど今の
推理サスペンスや探偵、刑事ドラマの元祖が
シャーロックホームズにあることが分かり
感銘しました。
いまひとつ世界観が自分の好みにあいませんでした。
探偵ドラマの全てが詰まった作品ですね。
ホームズとワトソンは互いにいい相棒だった。
刑事ものや探偵ものの相棒は
ホームズから始まったといっても
過言ではないと思いました。
「ボール箱」私が子供のころ読んだ本に「原作の発表は1893年で、ショッキングな内容から英国の刊行本には1917年に収録」と有り、「送られた2つの耳」が問題と思っていたら後に「不倫を扱った事で外され、時代の変化で後年収録した」事を知りました。
原作との違いは「スーザンが221Bへ来訪」「オリジナル設定の死体泥棒ガルの一件」等も有りますが一番の違いは『季節を8月からクリスマスに変更した事』。これが本ドラマ版で大効果を上げており、前半は「ホームズとワトスンのプレゼント交換」「ハドスンさんとガメジス大百貨店の問答」「イブのスコットランドヤードへ招待」と人間の〝陽〟が描かれ、これらは原作に無い部分。対して原作に準じた後半描かれるのは人間の〝陰〟で「クッシング3姉妹の冷えた関係」「愛が狂気に変わった犯人ブラウナーの孤独」。寒々とした雪景色が、その陰=事件の救いの無さを一層浮き彫りにします。一方で前半が〝人間はそんな物ではない〟救いにも見え、陽と陰の対比が何とも言えない味わいを生んでいます。〝紐の結び方〟〝防腐剤が臭わず粗塩を使用〟等で犯人を見抜くホームズの『観察し、推理せよ』も描かれます。
実はNHK本放送時は「マザランの宝石」が最終回で、HD素材になり英国放送順に変わった2010年代の再放送から「ボール箱」が最終回になりました。私は「マザラン〜」のホームズ不在での放送終了より、今回の放送順のほうがホッとしました。ベーカー街の日常にいるホームズで観終われるようになって、個人的には良かったと思うのです。
「ボール箱」補足
最後のホームズの独白は、原作は夏の室内でブラウナーの供述書を読み終えたところで言うのですが、本ドラマ版は冬の凍てつく氷の下のメアリーとアレクの死体が発見された前でと、絵になるシーンに変更されています。このラストの撮影は1994年の寒い1月、ジェレミー・ブレットは独白の台詞がほぼ原作の言葉のままである事をとても喜んでいたそうです。
1995年9月12日、ジェレミーは心不全でロンドンの自宅で惜しくもこの世を去り、本ドラマ版「シャーロック・ホームズの冒険」はここで未完となりました。
エドワード・ハードウィックも2011年に、ロザリー・ウィリアムズは2009年に、チャールズ・グレイは2000年に、エリック・ポーターも1995年に亡くなられましたが、私はフィルムの中の彼らを忘れません。
完結ではなく未完なので、さよならは言いません。
代わりに言いたいのは感謝。「六つのナポレオン」でレストレードの称賛にホームズが応えたように。
◉シャーロック・ホームズことジェレミー・ブレット。原作通りの〝ロンドン市内は黒いシルクハットと黒いコートにステッキ〟〝両手を擦り合わせる仕草〟が一番似合うホームズ役者は貴方です。インバネスコート無しで圧倒的存在感、病を押して素晴らしい芝居をありがとう。
◉ジョン・H・ワトスンことデビッド・バーク並びにエドワード・ハードウィック。「最後の事件」のライヘンバッハでのバークの独白、「ブルース・パーティントン設計書」の葉巻を加え無言で答えるハードウィックの笑顔、どちらも素晴らしい演技をありがとう。
◉ハドスン夫人ことロザリー・ウィリアムズ。「ボール箱」で私が一番好きなのは、ホームズが買った品のガメジスの包み紙を見て嬉しそうな貴方のシーンです。チャーミングな家主さんをありがとう。
◉レストレード警部ことコリン・ジェボンズ。原作より出番が少なかったですが、痩せたイタチのような、ネズミのような・・・と活字で形容された容姿にピッタリな、名物警部ぶりをありがとう。
◉マイクロフト・ホームズことチャールズ・グレイ(映画「007/ダイヤモンドは永遠に」のブロフェルド役で有名な俳優さん)。夢のホームズ兄弟&ワトスンとのコンビ、ありがとう。
◉モリアーティ教授ことエリック・ポーターはじめ、原作の挿絵そっくりな人も活字だけだったキャラクターの人もオリジナルキャラクターの人も皆、違和感無しなゲスト俳優さん方、ありがとう。
◉何気ないシーンでも細やかで綺麗な色使いの装飾・セット、原作に忠実どころか時には間違いまで正してくれたグラナダTVスタッフの方々、ありがとう。
◉露口茂さん、本放送欠落部を追加録音された諸角憲一さんはじめ豪華声優陣の方々、昭和のNHK海外ドラマ翻訳家と言えば額田やえ子さん(2002年没)、その他日本側スタッフの方々、素敵な吹替をありがとう。
皆さん、素晴らしい「ホームズ」物語の冒険をありがとう、ありがとう。
そして又、やるであろう再々放送で!。
「ボール箱」〜本ドラマ版・再放送終了によせて
英グラナダTV制作の本ドラマ版「シャーロック・ホームズの冒険」全41話終了です。
淋しい時間がやって来ました。ウィリアム・ジレット、ベイジル・ラスボーン、ピーター・カッシング、ロバート・ダウニーJr.、ベネディクト・カンバーバッチ等その時代のホームズ役者数あれど、原作の挿絵から抜け出たような俳優と言えばやはりジェレミー・ブレット。この後のジェレミーのホームズの冒険が観れないのは本当に口惜しいですが、彼は生命の最後まで稀代の名探偵を演じ切りました。彼のホームズは原作ファンの、推理ドラマ好きの、冒険活劇好きの人たちの心に永遠に残ります。
私は80年代に「ホームズ」物語全60編が時系列順に並び直された、全エピソード注釈付きの「東京図書版 シャーロック・ホームズ全集」を読破した経験と、NHKで始まった本ドラマ版の本放送を観る幸運に恵まれました。ここの他の方のレビューを読むうち、懐かしさから初めは漠然と『原作と本ドラマ版両方が混じった感想』を投稿しました。初レビュー参加は第12話「赤髪連盟」。この時はサブタイトルを確認せず「赤毛連盟」と書いてしまい、そんな軽い気持ちで始めたのです。
私は本ドラマ版のファンですが同時に原作ファンでもあるので、すぐ双方の比較レビューへと変化し『私なりの本ドラマ版で好きな事・残念な事を書きつつ原作は引き合いに出すに留め、未読の人にも「原作はそうなんだ」と伝わるような、原作を書かずしてそっちにも興味が湧くような』物を目指しました。最初370文字程だったのが500文字を超え、長文が続くと投稿意欲も落ちるので長過ぎずを心がけました。その分を補足で際限なく書いたため多くが「本文より補足が長い」事態になり、ここは反省点です。今回もこちらが本当に長くなりましたが再放送終了の締めという事で、お許し願います。
「ソア橋のなぞ」では前回からの一週間ルールで星が付けられず、本文内の頭に五つ星を付けました。昔からの思い入れ回「瀕死の探偵」のレビューが書けた時は本当に喜びました。
書き易かったのは「第二の血痕」「六つのナポレオン」。あの辺りはドラマ制作自体が快調な時期で、ノッて書けました。書き辛かったのは「金縁の鼻眼鏡」。仕事が忙しくて録画を観るのが翌週月曜になり、いつものホームズとワトスン回なら書き易いのがこの回はホームズと兄マイクロフトのコンビで、書くキーワードは多いのに遅々として進まず水曜の次の回(「赤い輪」)放送当日の会社の休み時間に書き上げましたが投稿前にスマホの充電が切れてしまい、家に帰ってきて充電し投稿した時は「赤い輪」放送終了後で、もう散々でした。最初イギリスらしくワトスンをパンに見立て、ホームズ兄弟との関係をサンドイッチに例えようとしましたが「ホームズ兄弟が極上の〝ハム〟2つはおかしいだろう(笑)」と考え直し、極上の〝刺身〟に変更。ワトスンをシャリに見立て寿司に例えました。
あと、私は原作の良さを伝えたくてこういうレビューになっただけですので、原作を読まなきゃいけないなんて事は全くありません。どうぞお好きに楽しんでください。本ドラマ版だけで観まくるも良し。気になったら原作に手を伸ばすのも良し。ドイル以外の人が書いた「ホームズ」物語を読むも良し。原作とかけ離れた「ホームズ」映像作品ばかり観まくってみるも良し。何を観る観ない、読む読まないはその人の自由、決まりなんか無いです。要は〝ホームズを楽しめばいい〟と思います。
最後に、ここを立ててくださった方。のびのび書く場を与えてくださり感謝します。心残りはここに参加する前の初め11話分のレビューが書けなかった事ですが、それはまた再々放送の時にでも、機会が有れば書きたいと思います。
そして私のレビューにいつも「いいね!」を付けて下さったお2人の方。毎回変わるがわる付けて下さったのか、どちらかお1人がずっと付け続けて下さったのかわかりませんが必ず1つ、多くのレビューで2つ頂けた事は大変、書く励みになりました。この場を借りて礼を言います、ありがとうございました。
ホームズの時代って、ビクトリア女王の頃で、イギリスの最盛期。
メイドさんや執事さんがいて、当時の華やかさや豪奢な貴族の暮らしが垣間見えたり、太陽の沈まない大英帝国らしい、エキゾチックな異国の人や物が交錯したり。
オープニングでホームズが佇む窓から、当時の世界が見えてきて、スケールの大きいストーリー展開も魅力でした。
少しも古さを感じないどころか、毎回、新鮮な驚きに満ちていて、見る度に再発見のあるドラマです。
いろいろなドラマの背景について、こちらで読ませていただいて、ドラマを見る楽しみが大きく広がりました。
またの再放送を心待ちにしています。
『三破風館』のゴシップ屋のパイクがなかなか魅力的で調べたらフランス人の俳優の方で、2018年に90才の長寿で亡くなられました。
なるほど袖口のフリフリレースが似合うわけです。😄
原作をしっかり読んだことがないので、
ドラマの記憶と比べながら、読んでみたくなりました。
皆さんのコメントも本当に勉強になりました。
安定の良さでした。
4月期ドラマではないことは大目に見ても、作品そのものも好みのものではないのが自分的に痛い。
シャーロックホームズの冒険を見てを19世紀のイギリスの
文化を堪能しました。古い街並みのオープンセットや豪華な
室内セットや大道具小道具や登場人物たちの衣装や身に着けている
アクセサリーなどがアンティークで魅せられました。今も残る当時の
風景も美しかったです。そこで起こるミステリーを解き明かしてゆく
ームズの活躍が毎回引き込まれました。
失礼ミスしました。
ホームズの活躍が毎回引き込まれました。
ストーリーに奥行きがあり、面白かったです。
事件の背景や人間関係など、余韻があったり、ホームズの対応にとても配慮があったり、事件や推理以外にも、歴史の映画を見ているような趣きがありました。
ホームズに扮したジェレミーブレット氏は以前はホームズ物でワトソンを演じたことがあったそうで、今彼のいろんなエピソードを読んでいても神経質で時にうちに閉じこもってしまうホームズよりもワトソン的な人ではなかったかと思うことがあります。
もしそうであったならワトソン的な目でホームズを見ていたブレット氏の見方が、超人的な記憶力や頭の切れや、時に薬物に頼るほどの繊細な神経のホームズの姿をより立体的に描き出してくれたように思えてなりません。
本当は全作を作り上げたかったであろう彼の思いとは裏腹に途中で中断されてしまったこのドラマの最後の作品のホームズのセリフが実に哲学的でありながら、混沌の今の世を表現したと言ってもいいもので、凍てつく白銀の川辺という背景で語られたことは闘病中の彼の体調を思っても実に厳しく命がけでも語りたかったセリフであることが伝わります。
愛に飢えた女性の嫉妬心が起こした犯罪の恐るべき結末。
周囲の人にもたらした悲劇。
でも法ではさばけない彼女の罪はホームズの作者コナンドイルの跡を継ぐようにミステリーの女王となったアガサクリスティの最終作品「カーテン」で問われた罪に通じているように思うのは私だけでしょうか??
絵面から滲み出る雰囲気には癒されますが、良かったとはそれくらい。
巧みな伏線と鮮やかな回収が見事でトリックも巧妙で色あせない。
単なる謎解きの探偵ものではなく犯人側の複雑な背景を
描きミステリーにとどまらず深い人間ドラマを作り上げて見応えがありました。
最初に見たときは、ホームズって冷たそうな、人間嫌いみたいな人かなと感じたんですが、事件に張り切って出かけて行く様子や、時にはしゃいだりするのを見てると、お茶目なところもあって、人間ホームズが見えてきました。
とても魅力的な作品でした。
ギガが足りないので来月いろいろ書きます(笑)。もちろんプラスのこともマイナスのことも。
知的なスレはホッとします。😅
過去に何度も観てるので新たな感動はないんですが いいものは続きますね。
ほんの限られたかたのコメントのようですが たくさんの感想も見てみたいし 原作もどんどん読んで欲しいと思います。
内容がいまいち感触のいいものではありませんでした。確かに品のようなものは感じ取れましたが。
ワトソン君が本当にあったかい人で、ホームズのよき理解者で、いい友人で、二人の信頼関係も、見どころの一つだったような気がします。
ホームズが謎を解き犯人を追い詰める執念が凄かった。
科学捜査の先がけや潜入捜査や見つかれば犯罪に触れる
犯人宅に忍び込み証拠を探す場面にハラハラさせたり時には
敵を欺くにはまず味方からとワトソンまで騙して
痛快でした。今なら行き過ぎた許されない捜査も
許されたのは時代背景とストーリーとホームズの
魅力にあると思いました。
おどろおどろしかったり、怪奇趣味の演出はコナン・ドイルを意識してるのか知らんが、科学的推理を得意にするシャーロック・ホームズにはふさわしくない。
イギリスが舞台でありながら、グローバルで華やかなストーリーも多かったので、楽しめました。
王族や政治家や、公にできないトラブルを影からクールにサポートして、立ち去るホームズ。
誰に対しても同じ態度で、誇り高いホームズでしたね。
いつ見ても楽しめる作品です。
サイコサスペンスやスリラーやアリバイ崩しやもちろん謎解き探偵ものなど
多彩なパターンで楽しませてくれました。何年たっても色褪せない
ジャーロックホームズの冒険でした。
死体ばかり映すのは止めてくれ。
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