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さすがに三谷作品というだけあって、希望通りのキャストが参集したのではないかと思われるほど贅沢な配役だった。
原作を知らなかったので、趣味の部屋が紹介されたときに「おや?・・・いやいや、まさかね^^;」と違和感を感じた程度で、最後まで「まさか」の犯人だった。
それだけに、のっぴきならない事態を悟った犯人の深刻な表情に、こちらも血の気が引く思いだった。
椅子越しに初めて映った録音機を見たときの驚愕と、突き付けられた事実の悲しさたるや。
動機に同情もしたし、殺された側の無念、自殺に追い込まれた人の苦しみ、遠回しに自殺を勧められた犯人の気持ち、そして、追い込んだ探偵自身の苦悩も、全てが手に取るように理解できて複雑な悲しみを味わった。
復員兵の存在などは横溝正史のようで、上手く日本版にアレンジされていたけれど、怨念が重要な要因となる横溝作品とは全く違った味わいのある作品だった。
大泉の持ち味が存分に生かされた作品だったと思う。
コメディで本領を発揮する分、シリアスになった時の落差が衝撃的だ。
主役は野村だが、大泉のための作品だったように思う。
もう一度、今度は犯人を知った上で見てみたい。
全員が適材適所で素晴らしいのひとことに尽きます。
こんなに素敵なドラマを、ありがとうございました!!!
野村萬斎は、
デビッド・スーシェ及び熊倉一雄の真似をやめるべき。
彼が、ポワロをやる限り、このシリーズはおもしろくなりようがない。
ポワロ役の名優の真似をしてはいけない。
野村萬斎は、彼自身のポワロができる役者だと、私は思う。
毎度、騒々しくてわざとらしい台詞回しで、原作レイプではないかとすら思う。
大泉洋は、いつでもどこでも、いい人まがいの芸風だが、今回は犯人役なので、上手い起用だと思います。
ポワロの地味な作品であり期待していなかったが、良い意味で裏切ってくれた。とても面白かった。イギリス制作のTVドラマよりコメディタッチで描かれていてわかりやすかった。
≪素っ頓狂≫の萬斎ポワロにも慣れた。他の俳優陣も良い演技をしていた。
そして、「犯人はすぐそばにいる。」「犯人っぽくない人が犯人」を地でゆくこの作品を見直した。
フジ制作、三谷幸喜脚本で、このシリーズを続けてほしい。
オリエント急行の時もそうでしたが、三谷幸喜の脚本家としての力量が素晴らしいの一言ですね、設定を日本に置き換えつつ笑いの要素も絶やさない。
これほど上手くシリアスの中にクスクス笑いを入れられる脚本家は他に思い浮かばない。
大勢の登場人物がいたオリエント急行とは対照的に今回のドラマは殆ど2人によるお芝居で成り立ってましたね。
どちらもとても魅力的なキャラクターで魅せてくれました。
機会があればまたこの企画をやって欲しいです。
クリスティー、特に本作の原作は思春期に繰り返し読んで思い入れが強いからか、集中して観られなかった。
評価が思ったより良いので、頑張ってもう一度観てみたが、やはり辛い。
どうやら、私は大泉洋に抵抗があるらしい。
ファーストインプレッションが悪い人、生理的に苦手な人ほど後に大好きに転じることがあるが、いつまで経っても身体が受け付けない。
私固有の問題か。
野村萬斎の極端な演技は嫌いではない。
ポワロ役は徹底してくれた方がいい。
この人の現代劇は観たことがないが、今後まるっきり違う、例えばチャラい役とか頼りない役とかクセのある悪役などやってくれれば、メリハリが強烈に効いて役者の幅を拡げられるのだろうと思う。
歌舞伎・狂言の人たちはこの点非常に有利である。
余談になるが、松本幸四郎親子の歌舞伎を観に行った時には彼らが大好きになってしまった。
テレビで良く見知っているだけにギャップが物凄く効いて楽しめ、こんな偉大な本業(歌舞伎の場合上演時間は4時間半にもなる)を粛々とこなしながらテレビもやっているのかと心底尊敬できる。
思えば、親子とも三谷作品で良い仕事をしていた人たちであった。
戦後小康期、田舎の名家、復員兵など、あからさまに横溝世界に重ねたのには些か常套感があるが、ロケシーンのトーンは綺麗だった。
しかし、三度目の視聴はちょっと難しい。
不思議なことに、前後編90分×2話を一気に観るのは難儀ではないのに、3時間ドラマとなると、自分次第でポーズできるというのに、視聴は辛い仕事になってしまう。
クリスティ×横溝という企画
今も論争ある『アクロイド殺し』のアイデアは非常に単純で、いつの時代のどこの場所でも適用できると思われる。
横溝作品のような設定が必要あるのだろうか?そこに妙味を持たせた、凝った、お金を掛けた、というつもりのように思うが、クリスティ×横溝とは誰もが考えそうないわば簡単な企画で、あざとさも感じる。
キャスティング
草刈民代と余貴美子を脇役扱いとは豪華。
この二人は昭和前半の不思議なラグジュアリー世界にピッタリ、理想的だと思う。
本作は、色調、衣装、メイク、小道具など、時代考証に神経が払われているのはわかるが、いかんせん私は肝心要の主役、大泉洋のキャスティングにどうしても違和感を拭えず、はまれない。
堺雅人というわけにはいかないのだろうし、今この世代で他に適材が思い当たらないので難しいことなのかもしれない。
ポスト大河時代の三谷幸喜
大河後の三谷幸喜には、すっかり興味や期待を持てなくなってしまった。
紅白出場をピークに凋落してしまうミュージシャンが少なくないのと同じ機序か。
古畑任三郎には本当にワクワクした。
今も何かのきっかけにいくつかの場面が蘇る。
大御所となりもはや晩節に入っている三谷幸喜が名作探偵物リメイクとは、自らの絶頂期最高のキャリアを打ち消しているという面もある。
「可愛さ余って憎さ百倍」の負のエネルギーが非常に大きいこと、また、大御所になった人が新境地を拓き新たなファンを獲得する例は非常に少ないということを、大御所は認識しにくいものなのかもしれない。
三谷幸喜がまだミステリー・リメイクをやるならば
クリスティならば、私はポワロよりミス・マープルが好きだし、より様々な設定が効き映像化に向いているように思う。
遺作となった『スリーピング・マーダー』の上質な再現など観たい。
クリスティー以外ならば、ヒッチコックのリメイクを観たい。
古畑任三郎の醍醐味は、緻密な心理サスペンスの面にあったように思う。
あれは『刑事コロンボ』の倒叙ものの妙味が凝縮されていた。
まとめの時期の彼には、オーセンティックな仕事を丁寧にして貰いたいと思う。
実は私は彼とはピッタリ同級生の世代、それだけに今後の振る舞い方に期待したいのである。
映画館ではなく茶の間でこの長さに耐えきれなかった人は多いだろう。
ラスト30分自殺の強要は、萬斎と大泉の魅力を遺憾なく発揮していた・・・最後までたどり着けた人への福音だね。
私は、面白かった。
萬斎の名探偵ぶりは古畑任三郎と同じように癖になりそう。今度は、ABC殺人事件かエンドハウスの怪事件をやってほしい。ポアロのクリスマスも捨てがたい。
中盤までの平坦な展開はクリスティの小説にはよくあるので、全然気にならなかった。萬斎さんの探偵も、「変人で自分を天才と思っている」設定だから、これまた原作に近い。確かにオーバーな演技ではあったけど、ラストで見せた犯人との対峙、表情、これらがこの探偵の真の姿だと思う。
上で書かれた方もいるが、テレ朝よりよっぽど面白かった。 三谷色が濃いとはいえ、きちんと演技の出来る俳優、そして脚本がそろうと、ドラマって面白いんだなと改めて思った。
このシリーズ暫く続けてほしいけど、オリエント、アクロイド殺しと有名どころをやってしまったから、今後何をやってくれるのだろうか。勿論他にも面白い原作はあるけれど。ちょっと心配。
原作にほぼ忠実な脚本は良く出来ていてワクワクして楽しみました。登場人物のデフォルメの塩梅もよく、演者も良かった。三谷さんの原作に対する愛も感じられました。アルバートフィニー版のポアロに三谷エキスが加わった萬斎ポアロも私は好き。大泉さんとの凸凹コンビも物語を大いに盛り上げてくれた。今回は回想シーンや謎解きシーンも多く、ミステリーを映像として楽しめた。鬼怒川下り殺人事件も気になりました~。
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