5 | 10件 | ||
4 | 1件 | ||
3 | 1件 | ||
2 | 0件 | ||
1 | 4件 | ||
合計 | 16件 |
投票数が同じ場合は新しい順です。
レビューの時間をクリックすると、そのレビューの書き込まれている位置に移動します。
あれから24年も経ったというのが俄かには信じられない気分です。
当時千葉に住んでいましたが、あの日の朝のニュース映像は今でも鮮明に覚えています。
今までいろんな切口で震災が映像化されてますが、高架橋の駅舎の復旧をテーマ(主題)にしたのは初めてじゃないでしょうか。
その高架橋を作ったOBを信じ、ジャッキアップと言う彼らにとっては未経験な工法に挑む技術者達の実話はそれだけで感動物です。なのに・・・。
フィクションを織り交ぜる事によって、せっかくの実話が霞んでしまった印象があります。
震災後に生まれ、慰霊碑に落書きをしてしまった青年(葉山奨之)。そんな彼を保護したのは震災直後に瓦礫の中からビデオカメラを盗み出してはしゃいでいた過去を持つ春日(椎名桔平)。
もちろんそうした過ちにどう向き合うかは大事なんだけど、工事内容よりも目だってしまっているのはどうなんだろう。
カメラは盗品でも、テープは元請けからの支給品なんでしょ?
記録係としての使命を果たせたのなら、持ち主も納得してくれたんじゃないかな・・・。
工事関係者と周辺住民との関係は断片的(トイレを借りたいとか横断幕)だった一方、新築のマイホームが半壊判定になった社員(佐藤隆太)の話、謎の演歌歌手(?)、春日の幼馴染(葵わかな)が出合った女性(阿部純子)等、サイドストーリーは実に豊富。
例えるなら、長い長い予告編を見せられた気分。
そう思っていたら配信サイトの宣伝が始まって、眩暈がしそうになりました。
フィクションならフィクションに徹するべきだし、再建の過程を描きたいならドキュメンタリーに徹するべき。
素晴らしかった。
父がこの話のモデルの会社で同じような別の駅の工事に携わっていたのだがそのときに聞いていた大変な話とリンクして涙が止まらなかった。
父の工事していた駅も電車が開通したとき地域住民から『復旧してくれてありがとう』って手作り幕を貼ってくれてるのをみて涙が出たと聞いていたので、今回の話はとってもリアルで驚いた。住民は暖かい味噌汁が炊き出しで食べられるが、ボランティアや作業員には暖かい味噌汁が無くて、久しぶりに暖かい味噌汁が飲めたときこんなに美味しいんだって感動したと聞いた。
細部までこだわり製作されたドラマだった。
OBの仕事を信じてジャッキアップ。
誰かのために何が出来るかではなく、自分自身に出来ることは何だ。
苦しみや悲しみがあっても自分自身の中に目を向ければ、大切なことを見つけることが出来る。
このドラマは、いろんな意味で過去(人)から未来(人)に繫いでいくBRIDGEだと思った。
スポンサーリンク