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これほんといいね。今回特に。囁き毎回入るの楽しいし。あの社長のリビングというか書斎兼の。片隅の書斎机の書類ファイルに孫らのおもちゃのプラスチック刀が刺さってんの。しかも1回めのシーンでは2本。2回めは3本って。3回目には布団叩きまで刺さってんの。どんだけ浸食されてんの。で、ジュリアちゃんって。キラキラネームに紫のパンツ。孫がオリオンとセーラ。しびれるわ。 あの散らかり具合。あんまりリアルすぎて動画止めて眺めまわしちゃった。孫の寝息まですーすー入れて。小道具さんもいい仕事してるね。あとちょくちょく全員集合する喫茶店。1軒しかないのかと。父と息子の階段シーン。芸が細かいんだよ。エリート副社長の幼児プレイに最後のジュリアちゃんの談合ヒップホップ。バカ息子と万感こもる社長の顔。もうね、最高だよ。
以前にも行われたクラブ内ダブル撮影、暴力団事務所の防犯カメラモニターを使った回想シーン、喫茶店での長回しのインタビューシミュレーション・コント、昼夜のビル屋上のトリッキーなマッチカット、趣向の凝らされた映像だった。
ミステリーサスペンスとして観ると、伏線を回収し三件の謎が解決され責任が明白になる完全終始を期待してしまうが、本作はそうならない。
平山市の権力者たちは不正が暴かれ崩壊し、後ろ盾が消滅することがわかっている筈の糸井美幸はなぜか準備不足で(自動車があるのに)幼な子を抱いて走って逃げる。
普通のドラマならなんじゃそれというところだが、このドラマはこれでいい、微かな不条理劇の情緒を最終話で取り戻してくれた。
映像も「何もこの場面でこれほど凝らなくてもいいのに」という不条理な力加減で、結果的に整合感がある。
主演の足立梨花は勿論、黒川智花、伊藤久美子(市営住宅へのコネ入居を執拗に頼み込む人)、唯月ふうか、他にもオフィシャルサイトにクレジットされていない優れた脇役女優が何人もいた。
日本の女優の層の厚さを再認識し、とても嬉しい。
色が強すぎる小劇場スターたちを使わなかった点も買いたい。
中だるみがあったが、終わってみればそれも少し愛おしい。
7月からテレ東地上波で再(?)放送されるらしい。
土建屋の親父もバカ息子(文字通りのバカ)、その妻、子供たちも皆キャラがはっきりしてるからそれぞれが自然に行動していく。でも、ダンゴー・ラップまでやって公開するとは。
含みを持たせるだけでシーンを進めるから密度が高い。視る側が自発的に補うから余計に入り込む。
バックでの新入りに対しての美幸、首の動き・傾け方と視線の動き、前のめりに話しかけていくときと横を向いた独り言のようなセリフ、間をとった後身体は横に向けながら頭だけ相手に向けるやり方、2分くらいなのにすごい演技。
棒のように突っ立ったバカ息子がおやじに電話するときの引いた工事現場の構図も面白い。
こんな感じで45分(Tverで)が本当に充実している。大満足です。
一言で言えば、情緒がある。
関東甲信越の息苦しい田舎町の世界に浸りたいと思わせることが凄い。
卓球中継で休止になった先週は、結構歯痒い思いをした。
セリフにノイズがたくさん入っているシーン、悪く言えばあざとい照明など、計算されたものと思われるもので、そうした技術を含めた全ての要素がドラマのムードに奏功している。
毎回の地味なゲストも良い仕事をしていて、現場がいいムードでドラマ作りをしている感じが伝わってくる。
なんと言っても主役。
長い歴史を誇るホリプロスカウトキャラバン・グランプリ受賞者には賛同できない人ばかりだが、石原さとみ・石橋杏奈、そしてそれ以上に足立梨花は「ホリ出し物」だったのだと思う。
この役柄ができる女優さんは同性代では他に思い当たらない。
その昔、青木雨彦が『マー姉ちゃん』で絶頂期の田中裕子に「その”ミカン目”にやられる」と言ったことが思い出される。
ビル屋上のシークエンスは実に良かったですね。
"Day for Night"と言われるようですが、疑似夜景は昔の西部劇などではフィルターで夜のように見せていましたが、ここではグレーディングによって疑似夜景にした上、実際の夜の撮影とマッチカットさせていますね。
39:25頃(TVer若しくは”ネットもテレ東”タイム)疑似夜景が始まり、美幸のセリフが繋がりながら一旦実夜景を挟んで疑似夜景に戻り、39:31から40:18までワンカットで、美幸のセリフ中グレーディングを昼間に戻しながらパンニングし、その間に吉本は早替わり(早着替え)して元の手すりの位置に移動しスマホを手にしているのですよね。
美幸の視線も、セリフ中に夜の吉本の位置から昼の吉本の位置に微妙に移動します。
このワンカットの中、吉本が「どうしよう」と美幸にすがってしっかり接触していることで、合成ではないということをわからせていますね。
マッチカットは大抵まるで異なる時空のカットを繋ぐことで両時空の差を際立たせますが、ここでは近過去を同一舞台の僅かに異なる位置で繋いでいます。
昼間に戻ってきた美幸はそこに実在しているわけでなく、吉本の回想が現実の昼間の世界に混じり込んでいるという設えになっています。
ありそうで無かったマッチカットの用い方ではないかと思います。
それをデジタルのポストプロダクション(後加工)ではなくアナログでやっているからこそ吉本の記憶が生々しく引き立っています。
フレームの外側の作業を想像するのも楽しいです。
こういう一見チープなようで実際はデジタルより手間も時間もたぶん費用も掛かるマッチカット手法はミシェル・ゴンドリーの『エターナル・サンシャイン』を思わせますが、本作の演出は良い意味で低予算アマチュアライクな仕掛けで作られており、資金にモノを言わせた押しつけがましさや嫌らしいプロ意識のようなものが無く可愛らしく、ワクワクするようなイメージ喚起力があり、映像作品の楽しさの原点を見せてくれます。
こんなことをやってくれるドラマって他にありますかね?
2018-06-27 13:29:54さん
あなたの「噂の女愛」には負けそうです。
エンディングの里山の田んぼのあぜ道で、風にはためく防鳥用(?)のすだれ状ビニールテープとスモークに包まれた美幸のシーンは暗示的で良いものでしたね。
町の夜景を背景にして、スーツ姿の吉本に美幸が暴露をけしかける。美幸が屋上小屋の壁に向かって歩くのをカメラが追い、次いで立ち止まった美幸を中心にカメラがグーッと回る。それと同時に美幸の顔が朝日を受け始め、夜だった町も朝の光に変わっていく。一人たたずんでいるはずのTシャツ吉本に向かい、朝の場面なのに前夜の美幸が同画面内で歩いていく。この第三者的事実と吉本の回想をゴッチャにするやり方が面白かった。ごまかしにくい町の景色を映さないために小屋の壁を利用し、高度な技術や費用を使わず(たぶん)アイデアで面白い場面にしたのがいいと思う。朝の光の選択も吉本の気分(自分を無理に納得させたい)を反映させて爽やかではない煮え切らない感じがよかった。煮え切らない朝だがそれでも夜は明けた。吉本の表情もとてもよかった。
最後は、県会議員関連たち(中身も悪、外見も悪)と赤ん坊を抱き必死な顔で逃げる若い母親(中身は悪、外見は善)の対比から、電車の通過を境にフッと消える美幸。今までも噂主体の実態がわからない人物が、ここでとうとう町の人たちにとって実体さえ消えてしまった。あとはあの女の噂が残るだけ。
ホームベースだった町を未練なく離れ、里山。田んぼの水面がキラキラし、さらに霧みたいなのを加えて光で満たし、ゆったり風を受けるやつでキラキラを増幅。あどけない感じの表情で空を見上げる、彼女なりの幸せをつかんだ美幸。健全な里山と穏やかな陽光、でも美幸の顔はずっと陰の中。流れる音楽は何となく不吉な感じのもの。閉塞感ある町で自力でのし上がり、同年代の女性からひそかに支持される女。さらに極貧と虐待の生い立ちが明かされ同情も呼ぶ。けれども結局は内側の闇は消すことはできない、を表すのか?
足立梨花は、一筋縄ではいかない役をよく演じたと思う。口角が上がったすました顔、ぶりっ子(ここまでバラエティ向け)、すごんだ時の能面のような顔、トイレ前で吉本に「たいへんね」と言うときの大年増みたいな嫌な顔、時にあどけない子供のような顔、役柄からだが、それでもいろいろな面をよく見せてくれたと思う。
(長文失礼しました、面白かったので)
いや~読んでいて気恥ずかしくなるほどの絶賛ですね、2018-06-24 02:35:42さん。
しかし、おっしゃるとおりです。最終回、なんとか持ち直しましたね。
ラストシーンの足立は美しかったなあ。
あれはなんですか、白いひらひら。
四国の吉野川に泳ぐ鯉のぼりの大群を夜中の散歩で目にしたときのぞっとした感覚を思い出しました。
ビニールひもをさいたようなチープな素材感と煙とともに漂う曖昧模糊とした様子が、田舎町で起きたいかにも中途半端なあれこれにしっくりきて、髪をなびかせたたずむ足立をひきたて余韻を残す良いシーンでした。
再放送は観ません。観ませんが、地上波で人気になるといいですね。
そつなくこじんまりまとめたふうで悪くはないが良くもない。予想外の場所へ投げ込まれたくて観ているので普通ではつまらない。凡庸な刑事と一緒に視聴者にとっては謎でもなんでもない謎解きにつきあわせるなら、そこに見せ場をつくらねばならないことくらいわかろうものだが。いよいよ「署までご同行」になったわけだが、これほど悪い噂になっているのに県会議員が知らないというのも現実味がない。ふつう誰かが耳打ちするでしょ。コメディなんだからとそのあたりは目をつぶっていたが、今話みたいにしれっと山場のないものを見せられるとつい言いたくもなる。ところで「限界団地」の音楽についてのクレームに対し釈明してくださった方、ありがとうございます。2話も観ました。洗練度ではこちらが数段上だと感じます。「限界団地」は佐野史郎のような品のある俳優を使っていながらどこか下品なのです。彼の演技も力みすぎか、持ち味である余裕や余白が感じられず好きな俳優だけに複雑です。しかしあなたのレビューは興味深いので楽しみにしています。こちらはつまらなくても星5つです。
クラブ店内二画面同時進行を美幸ママが行き来するシークエンスは第一話の喫茶店内マッチカットを思わせ、様々なポストプロダクション処理、扇風機にワイプを重ねたり、ラップ嫁のYouTube(的な物)告発など、今回は随分映像で遊んでいた。
狭い階段に親子が窮屈に座って深刻な話をする場面は、サブカル演劇のようでもあった。
些かコメディに振り過ぎな感はあったが、相当な手間が掛かっている筈で、人気俳優に頼ってあからさまに適当に作っているドラマ・映画から見ればスタッフ・キャストの意欲が伝わってきて、ずっと良い。
土建屋の息子、ラップ嫁、今回もゲストが楽しめた。
小田舎の連続不審死”和製ツイン・ピークス”情緒のサスペンス・スリラーベースの天使か魔女か正体不明の謎の女の物語、前回・今回視聴者の予想を裏切ったことは良い方に解釈したい。
ストーリーは一年後に飛んで、糸井美幸は男児を出産し、不動産会社社長の夫は亡くなっており、その死亡保険金で開いたクラブのオーナーママになっていた。
お水の世界となった今回のエピソードでは、脇役ながら保育士の娘に頼る母を演じた宮田早苗のクズ親ぶりが素晴らしかった。
東京乾電池の方で舞台からメジャーCMまで広範にこなす清潔感のある爽やかな方だが、今回は中高年のだらしない母親役を絶妙に演じている。
そして、カヤコママ役の久世星佳のリアルなママぶりも良かった。
こういうママさんは実にいそうだ。
宝塚出身の綺麗な方。
メインゲストの保育士役前田亜季は前田愛の妹さん。
母に自立を宣言するエンディングは、この番組独特の照明で演出されていた。
どうやら、このあたりに本作のテーマがありそうだ。
二件の不審死の真相究明、中村俊介演じる刑事と美幸の絡み、まだ先が読めないが、玉石混交の聖邪背中合わせの展開に依然期待を維持できる。
息苦しい中途半端な小田舎で早々と人生を諦め始めている女性たちに自立への決意を芽生えさせる糸井美幸の正体とは?
あまり考えたくないような場所や設定世界を魅力的に感じさせる不思議さは、そこに視聴者も希望を感じるからかもしれない。
思えば、日本全体が気怠く雁字搦めになっているのだから。
役者さんたちに手抜きは全く感じられず、映像も抑えながら挑戦的な面がある。
今回は『逃亡花』との相互カメオ企画はあったが、小ネタなどなくとも飽きずに浸れる。
麻衣の長台詞のシーンは良かったですね。
舞台演劇のような照明の当て方も、このドラマ独特の世界観を密かに演出していました。
今回のメインゲストはこの麻衣役の山下リオさんでしたが、ミュージカルや歌唱で定評のある唯月ふうかさんの方は役の幅を拡げ業界アピールは大きかったかもしれませんね。
このドラマのエピソード・ゲストは掘り出し物の宝庫ですね。
麻衣にスーパーの臨時バイトを世話する高校時代の同級生イクミ役の奈良岡にこさんという方も、地味なチョイ役ながら上手いし味がありました。
だいたい毎回変わる脚本家・監督にも注目したいと思います。
美穂役は演技なのか?地でやってるとしか思えない、
と書こうとして「唯月ふうか」を検索してみたら、アイドル、歌手、女優(舞台)。こんなチビッ子ヤンキーみたいじゃないんですけど。目の前の餌に我慢できない浅ましさをそのまま、いや演技だったんだ。すごい。感心した。
麻衣が突然自分語りを始めて、回想のような、ドキュメンタリーのインタビューのような感じで長い台詞をしゃべって、最後は口元プルプル、涙がにじんだところは圧巻だったし、そういうつもりじゃなかったのに薬貰えたのは笑った。
二話目しかみてないけどあのしつこい女にウンザリして途中で脱落した・・無理やり頼んでおきながら20万じゃ嫌だとか文句あるなら正規で申し込めって思った。料理教室の先生にもイライラはんぱなかったし、もう見ない。
市営住宅って新居を構えるまでのつなぎの人が多くて、空き室がよく出るんだよね。
だからそのうちの半分を身元のはっきりした人に割り当てれば、市も職員も希望者もみんな助かるんだから(少しぐらい礼金貰ったって)良いんじゃない?
独特の理屈がこの田舎の町の倦怠感(真面目にやってもさぁ、そんなに良いことないんだよね)を如実に表現しているところが上手いなぁ。
最初は否定的だったあの婚約者(南沢奈央)も、最後はすっかりその気になっちゃってたし。
違法だと知りつつも、見ているだけでその土地の空気に染まってしまいそうになる。
なかなかやるね。
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