寒さが募る1月上旬。松ちゃんが学生時代に世話になった元・新聞記者の井出拓三を連れて来店する。松ちゃんがフリーライターになったのは、井出の影響が大きいらしい。井出は「ジョニ黒」を注文する。そこでマスターが出してきたのは、ある「特別なジョニ黒」。それを...
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寒さが募る1月上旬。松ちゃんが学生時代に世話になった元・新聞記者の井出拓三を連れて来店する。松ちゃんがフリーライターになったのは、井出の影響が大きいらしい。井出は「ジョニ黒」を注文する。そこでマスターが出してきたのは、ある「特別なジョニ黒」。それを見た井出は驚き、嬉しそうに飲み始める。よほどジョニ黒が好きなのだろう、ゆっくりとその味わいを堪能しているようだ。井出は松ちゃんに、いい店を紹介してくれたお礼にと、週刊誌の特集記事を書く仕事を与える。テーマは「春を語る酒」。こうして井出は、レモン・ハートの新たな常連になった。でもそれは、春を迎えるまでのわずか三カ月間のことだった…。
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